仙腸関節が原因の腰痛、四股ストレッチで仙腸関節原因の腰痛予防

レントゲンを撮っても何も問題ないの腰痛は仙腸関節が腰痛の原因となっている場合が多いです。
仙腸関節は垂直方向の衝撃の多くを受けているため仙腸関節が硬く動かなくなると周辺の筋肉や靭帯に加わり腰痛として痛みが起こります。
ブロック注射による治療で痛みを抑えて仙骨と腸骨の間をわずかに広げ動きを滑らかにします。

■仙腸関節について
仙腸関節とは骨盤にある仙骨と腸骨をつなぎあわせる関節のことをいいます。
仙腸関節の動きはわずか2〜3mmといわれています。

人間の体は外部からの衝撃を頚椎・腰椎・仙腸関節・股関節・ひざ関節・足関節などで吸収しています。
しかし仙腸関節以外は地面と水平になっているため、歩行やジャンプなどで発生する垂直方向の衝撃を吸収しにくいとされています。
つまり垂直方向の衝撃の多くを仙腸関節が吸収してくれています。
そのため仙腸関節が動かなくなってしまうと衝撃が周辺の筋肉や靭帯に加わり腰痛として痛みが起こります。

■仙腸関節が原因の腰痛
イスに座ると腰痛が起こる場合、坐骨をイスで固定すると上からの衝撃を全て仙腸関節が受けることになり腰痛が起こります。
仰向けになると内臓の重みが仙腸関節にかかり歪みを加えるために腰痛が起こります。
仙腸関節による腰痛はレントゲンを撮っても何も問題ないのが特徴といわれています。
MRIでヘルニアがあっても仙腸関節による腰痛の場合があります。

■仙腸関節が原因の腰痛治療
仙腸関節にブロック注射を行います。
ブロック注射は痛みを感じる部分に麻酔剤を注入する治療法です。
麻酔剤を仙腸関節の狭い隙間に注入することで感覚を麻痺させ、仙骨と腸骨の間をわずかに広げ動きを滑らかにします。

腰痛の原因が仙腸関節の場合、痛みを感じている場所がちょうど仙腸関節の隙間にあるそうです。
痛みを探りながら痛む部分に麻酔剤を注入します。

■仙腸関節が原因の腰痛チェック(ワンフィンガーテスト)
腰の痛みを感じる部分を人差し指でさします。
さした場所が尾てい骨の斜め上付近の場合は、仙腸関節が腰痛の原因の可能性があります。

■仙腸関節が原因の腰痛予防四股ストレッチ
脚を広めに開き、ゆっくりと腰を落とします。
このときできるだけ前屈みにならないように背筋を伸ばします。
腰を落としたまま5秒間静止します。
前屈みにならないようにゆっくりと戻します。
1日5回、2セット行います。
朝起きたときは関節が硬いので効果的です。
入浴後に行うと仙腸関節の機能改善に効果的です。

■腰痛治療の名医(2017年2月時点)
JCHO仙台病院 副院長
村上 栄一 先生

仙腸関節が原因の腰痛患者が半数近くも治療を受けています。