水虫治療のポイント、3ヶ月間治療を続けて治療を中断しない、足を洗い白癬菌の侵入を防ぐ

水虫は白癬菌が皮膚の角質層の奥まで入ることで起こります。
白癬菌が入り込んで水虫になったら、皮膚が入れ替わる3ヶ月間ほど治療を継続することが大切です。
白癬菌が皮膚についても24時間以内に石鹸などで洗うことで水虫を予防できます。
足に傷がある場合でも白癬菌が皮膚についてから12時間以内に石鹸などで洗うことで水虫を予防できます。

■水虫(みずむし)について
水虫(みずむし)とは、白癬菌(はくせんきん)というカビの一種が皮膚の表面にある角質層の奥にまで侵入して起きる病気です。
菌を含んだ角質が剥がれて床に落ちることで他の人に感染が広がります。
日本人の10人に1人が水虫に感染しているといわれ、一度水虫になってしまうと長引く場合もあります。

白癬菌(はくせんきん)が角質層の奥の顆粒層に近づくと体が反応してかゆみ・水ぶくれ・腫れなどが起こります。
白癬菌は不特定多数の人がはだしになる場所には必ずいるといわれています。
家族に水虫の人がいると、素足で歩く場所の至るところに白癬菌がいる可能性が高いです。

■12時間ごとに足を洗い水虫予防
白癬菌が皮膚の表面に付いてから角質の中に入り込んで水虫になるには時間がかかります。
白癬菌は湿度が80%以上・温度が25℃以上という条件がそろうと活発に活動します。
そんなとき皮膚の表面に細かい傷があると、そこから白癬菌が角質層に侵入して12時間で水虫になるといわれています。
傷がない場合は24時間で水虫になるといわれています。

石鹸を泡立てて足全体を洗います。
足の指の間も忘れずに洗うようにしましょう。
足拭きマットは洗濯すれば大丈夫です。

■約3ヶ月間は水虫治療を続けることが大切
きれいになったから大丈夫だと思って治療を止めてしまうと再発を繰り返すことがあります。
新しい角質に入れ替わるのに約3ヶ月かかります。
皮膚は基底層(きていそう)で作られ、有棘層(ゆうきょくそう)→顆粒層→透明層→角質層に来るまでに約1ヶ月ほどかかります。
かかとは皮膚が厚いため約3ヶ月ほどかかります。
薬を塗って表面がきれいになっても角質の奥に白癬菌が潜んでいる可能性があります。
白癬菌がいるとまた水虫の症状が出てしまいます。
そのため皮膚の表面がきれいになってから角質が新しく入れ替わるまでの約3ヶ月間は治療を続ける必要があると考えられています。

■水虫の治療薬
水虫治療薬はお風呂上りに1日1回ほど塗ります。
塗り薬は表面がきれいな部分も含めて足全体にたっぷりと塗りこまないといけません。
見えない所に白癬菌が隠れている場合があります。

塗り薬は効き目が強く即効性がありますが、かぶれたりすることもあり、奥に潜む白癬菌には効果が低いです。
飲み薬はどんな症状にも使えますが、肝臓に負担がかかることがあります。

●水虫の飲み薬
・イトラコナゾール(1週間毎日飲む+3週間休む)3ヶ月
・テルビナフィン(毎日飲む)6ヶ月

■水虫の症状
・かゆみ
・水ぶくれ:汗疱状白癬(かんぽうじょうはくせん)
・あかぎれ:角質増殖型白癬

■水虫と勘違いしやすい病気
・異汗性湿疹(いかんせいしっしん)
・掌せき膿疱症(しょうせきのうほいうしょう)

●異汗性湿疹(いかんせいしっしん)
異汗性湿疹(いかんせいしっしん)とは、少量の汗が溜まって刺激をしてかゆみが起こる病気です。

●掌せき膿疱症(しょうせきのうほいうしょう)
掌せき膿疱症(しょうせきのうほいうしょう)とは、体のどこかに少量のバイ菌がいて、その反応で皮膚の異常が起こる病気です。

■蜂窩識炎(ほうかしきえん)について
蜂窩識炎(ほうかしきえん)とは、小さな傷や毛穴などから体内に細菌が入り込むことで発症する感染症です。
発症すると皮膚の赤み、腫れ、痛みが起こります。
水虫の場合、指の間に水ぶくれや傷が出来やすくなっています。
そのため水虫が原因で蜂窩識炎(ほうかしきえん)を発症することがあります。