入浴時の温度設定、入浴ポイント、肩こり・腰痛改善、呼吸器改善、冷え性改善、免疫力アップ

1℃温度が変わるだけで身体に与える影響は大きく変わります。
41℃のお湯で10分間入浴し肩こり・腰痛改善、42℃のお湯で5分間入浴し呼吸器改善、41℃のお湯で15分間入浴し冷え性改善、41℃の入浴で免疫力アップ効果が期待できます。

■入浴の健康効果
・血流促進
・冷え解消
・肩こり解消
・デトックス

入浴時には水圧の影響で手足に溜まった血液やリンパ液が心臓に押し戻されて循環も良くなります。
水圧で血液と体液が循環し新陳代謝がアップします。
温かい血液が末端まで行き渡り肩こり・冷え性の改善につながります。

■入浴と自律神経
自律神経とは私達の意思とは無関係に内臓・血管などの機能を自動的に調節する神経系のことをいいます。
自律神経は交感神経と副交感神経からなり、興奮したり緊張したりしているとは交感神経が優位に働き、睡眠中などリラックスしているときには副交感神経が優位な状態になっています。

交感神経と副交感神経はそれぞれ別々の働きをしています。
血圧は交感神経優位で高くなり、副交感神経優位で低くなります。
また心拍は交感神経優位で速くなり、副交感神経優位で遅くなります。
入浴では1℃違うだけでも交感神経と副交感神経の働きが変わり真逆の効果が出てしまいます。

■41℃のお湯で10分間入浴し肩こり・腰痛改善
42℃を超えてくると筋肉が収縮して硬くなってきます。
そのため41℃以下のぬるいお湯の方が筋肉をやわらげる効果が期待できます。

■42℃のお湯で5分間入浴し呼吸器改善
交感神経を刺激して気管を拡張させると呼吸器改善効果が期待できます。
気管支は交感神経優位で拡張するので、42℃の熱めのお湯で蒸気を吸うことで呼吸がしやすくなります。

鼻炎改善には、42℃以上の蒸しタオルを使い蒸気を鼻から20秒間吸いこむと鼻炎改善効果が期待できます。
交感神経の影響で鼻腔内の毛細血管が収縮して腫れが取れて呼吸がしやすくなります。

■41℃のお湯で15分間入浴し冷え性改善
冷え性の人には低めの温度でゆっくりと身体を温めることが効果的です。

●温冷交代浴(おんれいこうたいよく)で冷え性改善
41℃以下のお風呂に3分入った後、25℃くらいの水をシャワーで手先・足先に約30秒かけて冷やし、それを3回ほど繰り返す方法です。
温度差の影響で毛細血管が拡張と収縮を繰り返し、ポンプ作用で抹消の血行まで良くします。
冷え性の人に効果的な入浴法です。

■41℃の入浴で免疫力アップ
免疫力は副交感神経が高まるリラックスした状態でアップします。
41℃は副交感神経が高まる入浴の温度と考えられているので、続けることで免疫力の維持につながります。

■どうしても高い温度での入浴をする場合のポイント
健康のためには低い温度での入浴が良いですが、できれば高い温度に入りたいという場合は、いきなり高い温度での入浴をするのではなく徐々に温度を上げるのが良いです。
湯船での温度調節が難しい場合は、シャワーを使い40℃くらいから始めて徐々に温度を上げていく方法が良いです。
その場合は手足などの体の末端からかけていくのが良いです。

■長く入浴すると肌の乾燥を進めてしまう
40℃ほどの低い温度での入浴でも、長い時間入浴すると皮脂などの保湿成分が流れ出てしまうので肌の乾燥を進めてしまうおそれがあります。

■入浴中の危険
入浴中に死亡する人は交通事故での死亡者数よりも多いといわれています。
熱いお湯に急に入ると血圧が一気に上がり血管や心臓に大きな負担がかかります。
最悪の場合、脳卒中や心筋梗塞で死に至る危険もあります。
高齢者の浴槽内での溺死も多いので、特に寒い冬の入浴には要注意です。

■入浴時の事故防止ポイント
・入浴前のコップ1杯の水分補給
・入浴前に脱衣所・浴室を暖める
・長湯しない
・急に立ち上がらない
・アルコールを飲んだら時間を空ける

最初に低い温度のお湯に入り、次に高めのお湯に入ります。
熱いお湯に入るときも急に入るのではなく、まずは腰まで入り問題なければ胸まで入ります。
また高い温度で長湯をしないことも大切です。