隠れ睡眠呼吸障害、寝ても疲れが取れない、首の前の筋肉の硬直が原因、呼吸障害改善ストレッチ

首の前の筋肉が凝り固まって呼吸が浅くなり、寝ても疲れが取れない、頭痛、めまいなどの症状を訴える人が増えています。
長時間のスマホやパソコンが原因となり首の筋肉が凝り固まってしまいます。
呼吸障害改善ストレッチで首の筋肉の凝りをほぐして筋肉ゆるめること隠れ睡眠呼吸障害の改善に効果が期待できます。

■隠れ睡眠呼吸障害
睡眠時の呼吸障害といえば寝ている時に呼吸が止まってしまう睡眠時無呼吸症候群ですが、近年では別の呼吸障害が増加しています。
一見正常に見えても呼吸が浅くなって血中酸素が減少している隠れ睡眠呼吸障害の人が増えています。
呼吸機能の検査をすると約4人1人が息が吸いづらい症状があるといわれています。

■隠れ睡眠呼吸障害の原因
隠れ睡眠呼吸障害の原因は首の前の筋肉の硬直にあります。
長い時間パソコンやスマホを操作していると首の前の筋肉を全く動かさない状態が続きます。
すると血流が滞ってしまい長い時間筋肉に栄養がいかないような状態になってしまいます。
すると筋肉がだんだん硬くなり凝り固まってくる状態になってしまいます。

■隠れ睡眠呼吸障害で寝ても疲れが取れない
人は呼吸するとき主に首の前の筋肉を使って肋骨(ろっこつ)を広げたり戻したりすることで呼吸をしています。
そのため首の前の筋肉が凝り固まってしまうと肋骨を広げにくくなってしまい呼吸がしにくくなってしまいます。
上手く呼吸ができない分を補うために背中やお腹周りの筋肉などの本来呼吸に使わない筋肉を使って息を吸おうとするので寝ても疲れが取れないといった弊害が起きてきます。

■隠れ睡眠呼吸障害と心筋梗塞の危険性
隠れ睡眠呼吸障害を放置すると体に酸素が十分行きわたらなくなり、酸素不足で心臓に負担がかかり心筋梗塞などの深刻な病気に発展する危険性もあります。

■進行すると日中に頭痛やめまいが起こる
隠れ呼吸障害は寝ている時だけの問題ではありません。
首の前の筋肉が凝り固まって進行すると起きている時も呼吸が浅くなってしまいます。
その結果、日常生活の中でも酸素が取り込めなくなり、頭痛やめまいなどを自覚しやすくなってしまう場合もあります。

■胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)と斜角筋(しゃかくきん)
呼吸をする時に使う筋肉は胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)と斜角筋(しゃかくきん)という筋肉になります。
これらの筋肉は首を回す時に使う筋肉になります。
首がちゃんと回らない人は呼吸のための筋肉も硬くなっていると考えられます。

■隠れ睡眠呼吸障害チェック
首が左・右・上にどれくらい回るかをチェックします。
お尻から腰が90度になるようにイスに座って行います。
首が左右に60度以上回れば正常です。
つまり首を回したときにアゴが鎖骨の真上まで来れば正常ということになります。
上は90度で、顔が真上を向けていれば正常になります。
左右上を向く筋肉は全て連動しているので、どれか一つでも正常でなければ隠れ呼吸障害に要注意です。

■隠れ睡眠呼吸障害の改善ストレッチ
首が左・右・上に向くのを手で押さえて我慢させるストレッチです。

右手を右の頬に当てます。
右に向こうとする顔を右手で押さえ顔が向かないように我慢します。
右手と顔で押し合い10秒間キープします。

左手を左の頬に当てます。
左に向こうとする顔を左手で押さえ顔が向かないように我慢します。
左手と顔で押し合い10秒間キープします。

頭の後ろで手を組みます。
この状態でアゴを突き出して手をつぶすように上を向きます。
手と頭が反発するように顔を上げます。
この状態を10秒間キープします。

1日1回を1カ月ほど続けると首のまわりの筋肉の凝りが改善されてきます。

■我慢した方向と逆の方向が回りやすくなる
筋肉の凝りをほぐすのに一番有効なのは筋肉をゆるめてあげることです。
人間の体は力を入れた方向と逆の方向の筋肉がゆるむという性質があります。
そのためこのストレッチを行うと首の前の筋肉を意図的にゆるませることができるため、血行が良くなり凝りがほぐれます。