かゆみ解消法・乾燥肌対策!内臓の病気からくるかゆみ!

かゆみ解消法・乾燥肌対策!内臓の病気からくるかゆみ、改善予防には保湿と水分補給が大切!かゆみ解消には患部以外のところに冷やした保冷剤などを当てると気にならない。乾燥肌対策には体は手でやさしくなで洗いし、入浴後はすぐ保湿クリームを塗るということを2週間は続ける

■蚊などに刺されたとき等の「かゆみ」解消法
刺された場所以外のところに冷やした保冷剤などを当てると、かゆみが気にならなくなります。
冷やすのは体のどの部分でもOK!
脳は2つ以上の複数の感覚を同時に受けるとパニックを起こし、処理出来なくなります。
このとき脳の中では優先順位が決まっています。
1番が「痛い」、2番が「熱い」、3番が「冷たい」になり、この3つが優先して反応します。
「かゆみ」はかなり優先順位が低いため「冷たい」という情報が脳の中に入るとそちらの情報に一生懸命になり「かゆみ」が感じなくなります。
かゆい所は炎症を起こしているので、冷やすと炎症が抑えられます。
しかしあまり長く冷やすと外した時にぶりかえしが起こり、元の温度より高くなってしまいます。
そのときに余計にかゆくなってしまうそうです。
最初に直接かゆい所を冷やして、ある程度経ったら外して他の場所を冷やすのがベストになります。
持続的に強いかゆみのある疾患の場合は、この方法では治まらないそうです。

■βエンドルフィン
βエンドルフィンは脳の快楽物質のことです。
おいしい物を食べたり、熱いお風呂に入ったり、長距離マラソンを走ったりしたときなどに脳内で放出されます。
βエンドルフィンは、体にとってつらい状態を和らげるために出ています。
体に異常が起きるとそこから信号が脳に送られます。
すると脳はβエンドルフィンを普段より多く放出します。
すると異常を知らせる信号が脳に届かなくなり、痛みを感じさせないようになります。

■βエンドルフィンの受容体と かゆみ神経
かゆみ神経の先にβエンドルフィンの受容体があります。
脳が大量のβエンドルフィンを出すと、βエンドルフィン受容体がどんどんβエンドルフィンを受け取る状態になり、かゆみ神経が刺激され続けた状態になります。
そしてその刺激を今度は信号として脳に送られ、ものすごいかゆみが襲ってきます。
このレセプターは脳の中にもあり、脳の中でもかゆみが生まれていると考えられています。
つまり体の異常の信号が届かないところを、かゆみ神経が代わりに伝えてくれていたということになります。
そもそも重大な病気なのにβエンドルフィンが出てしまうこと自体ありがた迷惑な気もしますが、昔の治療法などがなかった時代に、すごく重大な病気にかかって悶え苦しむのを避けるため、私達の体が持つようになった仕組みではないかと考えられています。

■かゆみによって発見される病気
・肝硬変
・腎臓病
・甲状腺異常
・糖尿病

■内臓の病気からきている「かゆみ」の可能性がある場合
・全身がかゆくて場所が特定できない「かゆみ」の場合
・皮膚に異常がないのにある「かゆみ」
・様々な治療を施してもかゆみが1ヶ月以上長引く場合

かゆみを訴える患者さんの1割近くは、内臓の病気の可能性があるそうです。

■デルマドローム
内臓のいろんな病気が皮膚にいろんな症状をあらわすことをデルマドローム(内臓の病気から出る皮膚の症状の総称)と呼んでいます。
内科や専門の心療科で検査をして重大な病気を早期発見することが大切です。

■乾燥肌対策
・お風呂に入ったときは、体は手でやさしくなで洗いをする
・お風呂上がり後は、一刻も早く保湿クリームを塗る
・上の2つを少なくとも2週間は続ける

乾燥肌になると肌の表面をおおっていた細胞の水分が抜けてしまいます。
すると細胞と細胞の間に隙間が開いてしまいます。
こういう状態になると外からの刺激が入り込みやすくなるので、かゆみ神経が刺激されやすくなります。
こんな時に垢すりタオルでこすったり、手でかいたりしてしまうとバリアはどんどん剥がれ落ちて薄くなり、さらにかゆみを感じやすくなります。
こういう時は保湿が大切になります。
水分を補うことによりかなり改善されます。
かゆいからといって患部をかいてしまうと、かゆみ神経が皮膚の表面に向かって伸びてしまいます。

■セマフォリン3Aと かゆみ神経
セマフォリン3Aはタンパク質で伸びたかゆみ神経を引っ込める働きがあります。
セマフォリン3Aは皮膚が再生したときに生まれます。