低体温予防!手足の冷え・低体温を改善!タンパク質、交感神経

低体温予防!手足の冷え・低体温を改善!わずかな体温低下が免疫機能を低下。低体温予防には20分程度のウオーキングが効果的。寒いところで顔を出すことは交感神経の活動が高まり血管の収縮トレーニングに。タンパク質を摂って低体温を改善

■わずかな体温低下が免疫機能を低下させる
日常で1〜2℃体温が低下すると免疫機能が低下すると言われています。
身体に進入したウイルスを退治するリンパ球は体温37℃のときは活発に活動していますが、35℃になるとあまり活動しなくなってしまいます。
わずかな体温の低下が免疫力の低下を引き起こし、あらゆる感染症の危険を増大させてしまいます。
他にも血を止める血小板の機能が低下するために、ケガをしたときに血がたくさん出るようになってしまいます。
極めつきなのが重篤(じゅうとく)な心臓疾患のリスクが2〜3倍に増加してしまうことです。
突然死の割合は体温が低くなっているときに増加しています。
冷たい空気を吸うことによって肺や心臓が直接冷やされることで体温が低下することもあります。
1〜2℃体温が低下はとても異常な状態で、雪山で遭難してもなかなか1〜2℃下がる段階まではならないそうです。

■ポックリ波
ポックリ波は突然死の前兆とも言われています。
これは心電図の波形で、この波形が出た後は心臓が突然けいれんを起こし心室細動が起きやすい事が分かっています。

■手足の冷えの仕組み
熱は生命を維持するために必要不可欠なものです。
そのため私達の身体は寒くても体温が下がってしまわないようにする仕組みを備えています。
それは手足の抹消の血管を収縮させることによって熱を身体の中心部に集める仕組みです。
そのため手足の冷えが強くなってしまいます。

■皮膚温(ひふおん)と深部温(しんぶおん)
実は温度には皮膚温(ひふおん)と深部温(しんぶおん)の2種類あります。
サーモグラフィーなどで見ているのは皮膚温(ひふおん)になります。
深部温(しんぶおん)の方は、いわゆる体温と呼ばれるものになります。
女性の方が手足が冷たくなるのは、胎児を守るために手足の血管を収縮させる傾向があるために起こります。
寒い地域に住んでいる人は、日頃から厳しい寒さから深部温を守るために手足の血管を素早く収縮させる傾向にあります。

■低体温の熱不足の原因
・極端なダイエット(少食):おなかが減ると寒くなる
・筋力不足:筋肉を動かすときに生まれる熱が人体の熱の7割を占めています
・甲状腺ホルモンの減少
 甲状腺ホルモンとは細胞を働かせる命令を出すホルモンで、
 これが減ってしまうとあらゆる細胞の働きも低下して熱が生み出される量が減ってしまいます。

■交感神経の異常と低体温
普通は寒いところに行くと血管の収縮が起きなければいけませんが、何らかの原因で起きなくなっています。
血管のまわりを取り巻いているのは交感神経(こうかんしんけい)です。
交感神経が命令を出すと血管の収縮します。
しかしこの交感神経の機能が低下してしまうと血管を縮ませる指令がうまく出なくなってしまいます。
この交感神経の異常は、体質・ストレス・不規則な生活リズムなどによって起こります。

■高齢者の低体温
交感神経が正常でも交感神経の異常により低体温が起きる人がいます。
それが高齢者です。
老化によって血管が硬く変化してしまうと、寒いところに出て交感神経が正常に働いても血管の収縮が出来ないということになってしまいます。
高齢者に低体温の人が多いのはこのためです。
高齢者は寒いところにいても放熱しているので本人は寒く感じませんが、身体の内部の熱は逃げてしまっています。

■ウォーキングで低体温予防
低体温予防には20分程度のウオーキングが効果的です。
皮膚の血管をトレーニングするという意味で運動はとても効果的です。
20分〜30分運動をすれば交感神経の働きがすごく丈夫になってきます。
皮膚の血管をしめて熱を逃がさないという能力も獲得されます。

■寒さにあたって低体温予防
1枚薄着で。
寒くて血管が閉まる、そして暖かいところに行くと血管が開くというトレーニングを行うと良いそうです。
同じ温度の中でいると皮膚血管は同じような状態のままです。
閉めたら開くというようなトレーニングも効果的です。
顔は寒さを感じるセンサーになっています。
寒いところで顔を出すことは、交感神経の活動が高まり血管の収縮トレーニングにもなります。
硬くなってしまった血管が収縮する力を取り戻すのは一応可能だそうです。
ただし、高齢者の方にとっては寒いところで急な運動をするのは危険なので部分的な体温保持も大切です。
老化は足から始まり背中→胸→腕→顔と順番に起こっていきます。
ももひき(パッチ)などをはく(部分的に保温する)ことも大切です。
身体に何らかの疾患がある人は医師と相談の上おこないましょう。

■正しい体温の計り方
電子体温計も10分間計測する。
音が鳴っても長く計測することで本当の深部体温が計測できるそうです。

■タンパク質を摂って低体温を改善
身体の中の熱自体が足りていない人は、いくら室内で厚着してもあまり効果がありません。
身体の熱量が低い人はタンパク質を摂ることが大切です。
タンパク質を消化すると他の食べ物より多くの熱が生まれます。
肉や魚介類を多く取り入れ、総カロリー数の40%以上をタンパク質で摂れば体温アップの効果があります。
タンパク質を摂る食事法は冷え性の人にも効果的です。