膝(ひざ)の痛み対策!関節リウマチ、ヒザ痛を予防改善!

膝(ひざ)の痛み対策!関節リウマチ、ヒザ痛を予防改善!膝(ひざ)が痛いときに階段を下りるときは、痛む足から出す。膝(ひざ)の痛みの原因は加齢。関節リウマチは医師の診断を受けて自分に最も適した治療を行う

■膝(ひざ)の痛み
膝(ひざ)に痛みを抱える人は大変多く、日本では約3000万人もいると言われています。
冬の寒い時期などになると膝(ひざ)の痛みをうったえる人が急増します。
ところが間違った知識や対策によっては、逆に膝(ひざ)の痛みを悪化させてしまう恐れもあります。

■階段は膝(ひざ)が痛む足から出す
膝(ひざ)が痛いときに階段を下りるときは、痛む足から出すと良いそうです。
階段を下りようと足を出すと、軸足に全体重がかかり膝(ひざ)への負担は大きくなります。
しかし痛い方の足の筋肉は使われていません。
階段を下りるときは、先に出した足よりも残っている後ろ足に負荷がかかります。
つまり膝(ひざ)に痛みがある人は、痛む足から一段ずつ下りることでヒザに負担が少なくなり、痛みを軽減することが可能になります。
ちなみに階段などを上がる時は逆になります。
痛みのない足から一段ずつ上がると、膝(ひざ)の痛みが軽減します。

■膝(ひざ)の関節軟骨
厚さ3ミリ程の膝(ひざ)軟骨が失われると、膝(ひざ)の痛みの原因になります。
そもそも軟骨とは大腿骨(だいたいこつ)と頸骨(けいこつ)の端を覆っている、主にコラーゲンからなる軟らかい骨です。
これが膝(ひざ)にかかる衝撃を吸収するクッションの役割をしています。

■変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)
膝(ひざ)の軟骨が磨り減り骨と骨が直接ぶつかると、その表面が傷つき圧迫されることで痛みが生じます。
結果、骨はボロボロになり変形してしまいます。
このように膝(ひざ)の軟骨が磨り減り、痛みを伴いながら膝(ひざ)の骨が変形していく病気が変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)です。
変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)は日本全国に約2400万人もいると言われています。
中高年の約9割ぐらいの人は膝(ひざ)の軟骨が磨り減った状態で、変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)と言われています。

■膝(ひざ)の痛みの原因は加齢
膝(ひざ)の軟骨が磨り減る最大の原因は加齢(かれい)です。
若者の膝(ひざ)の軟骨は弾力性があり表面は滑らかですが、加齢に伴い膝(ひざ)の軟骨のコラーゲンは毛羽立ち除々に剥がれ落ちてきます。
その結果、膝(ひざ)の軟骨が磨り減り痛みが生じます。
特に女性は、閉経後に膝(ひざ)の軟骨を守る働きがある女性ホルモンの分泌が減ることで膝(ひざ)の痛みが生じやすくなります。

■膝(ひざ)の痛みと歩き方
日常生活の中で膝(ひざ)の痛みを悪化させてしまう原因が歩き方です。
がに股歩きの人は、膝(ひざ)の内側に重心が偏り負荷がかかるため内側の膝(ひざ)の軟骨が磨り減ってしまいがちです。
逆に内股歩きの人は膝(ひざ)の外側に重心が偏り、外側の膝(ひざ)の軟骨の磨り減りが早くなってしまいます。

■膝(ひざ)の痛みと肥満
歩く時は膝(ひざ)に体重の約3倍の負担がかかります。
さらに走る時は膝(ひざ)に体重の約7倍の負担がかかってしまいます。
そのため体重が重ければ重い程膝(ひざ)にかかる負担が増え、膝(ひざ)の痛みも増えてしまいます。

■膝(ひざ)の痛みと関節液
軟骨は関節液が膝(ひざ)に回ることによって栄養素が染み込み、膝(ひざ)の軟骨細胞が元気になります。
加齢により磨り減る膝(ひざ)の軟骨を守るのが膝(ひざ)の関節液です。
関節液とは膝(ひざ)の動きをスムーズにする潤滑油(じゅんかつゆ)の働きをする液体です。
その成分は主にヒアルロン酸からなる液体で、関節を包む滑膜(かつまく)から分泌されます。

■振り子運動で膝(ひざ)の痛み改善
膝(ひざ)に痛みを抱えている人の場合、膝(ひざ)を動かすことはなかなかできません。
そんな時は痛む膝(ひざ)の関節を振り子運動のように10回程プラプラさせます。
膝(ひざ)をプラプラさせることにより、膝(ひざ)に負担をかけずに関節液が出るためヒザの痛みが和らぎます。

●膝(ひざ)の痛み改善運動
イスに座り両手で痛む方の足をかかえ、足を地面から浮かせます。
膝(ひざ)の力を抜いて、膝(ひざ)の下を10回ほど軽く振ります。
このとき膝(ひざ)を伸ばし切らない程度に上げ
そこからゆっくりと落とすようにして振るのがポイント。
特に立ち上がる時など、痛みが出やすい動き始めに行うと膝(ひざ)痛に効果的です。

■膝(ひざ)の痛み対処法
●急性的な膝(ひざ)の痛みの時は冷やす

打ち身、ねんざの急性炎症の場合は、患部を冷やした方が良いそうです。
●慢性的な膝(ひざ)の痛みの時は温める
変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)などの場合は、患部を温めた方が良いそうです。

■グルコサミンやヒアルロン酸
グルコサミンやヒアルロン酸などは、消化され糖質に変化して吸収されてしまうので関節に到達するのはほとんどないそうです。

■関節リウマチによる膝(ひざ)の痛み
関節リウマチは40代が多く、女性が8割を占めています。
関節リウマチは一度発症すると完治することがない不治の病と言われています。
関節リウマチは自己免疫疾患の部類と考えられています。
実は関節リウマチは免疫の異常によって関節に炎症が起こり、腫れや強い痛みが生じる病気です。
そもそも免疫とは、身体の中に侵入したウイルスや細菌などを排除するための仕組みです。
しかしその免疫に異常が起こると、関節の内側を覆っている滑膜(かつまく)を攻撃し、しだいに炎症が進んでいきます。
この滑膜の炎症こそが関節リウマチの腫れや痛みの原因です。
その影響でしだいに骨や軟骨は破壊され関節が変形していきます。
現在では治療も進んでいて、多くの場合は投薬で痛みを抑えることができるそうです。
免疫異常が起こる原因は現在でも解明されていませんが、うまくコントロールして炎症をゼロの状態に保つということになります。
大切な事は、医師の適切な診断を受けて自分に最も適した治療を行うことです。