転倒やつまづきについて!体・首の異常改善体操、頸椎症性脊髄症

■転倒やつまづきは首の異常のサイン
転倒やつまづきの原因は、足の筋力の低下だけではなく、首の異常や支障が出ているサインでもあります。
つまづく回数が増えたら要注意です。
首の骨と骨の間にはクッションの役割をする椎間板があります。
通常、椎間板には弾力性があり、首を動かしたときも骨の間でしなやかに動いてくれます。
しかし椎間板の質が悪くなるとしなやかさは失われ、首を動かしたときに骨がズレて神経を直接圧迫してしまいます。
骨が神経に直接当たると手足のしびれや痛みを伴い、筋力が低下してつまづきやすくなってしまいます。
首の骨がズレるとそれをカバーしようとして体全体の体軸がズレてしまいます。
またそれも治そうとして首の骨がズレていくという悪循環におちいってしまうこともあります。
そのため体全体の軸を整えることが重要になります。

■首の骨がズレる原因
●顔を上に向ける姿勢
洗濯をするときや電球を変えるときなどの上を向く姿勢は首の骨がズレやすくなってしまいます。

●猫背の姿勢
読書や車の運転などで猫背の姿勢になると首の骨がズレやすくなってしまいます。

●合わない枕の使用
寝ている間に首の骨に負担をかけています。

顔を上に向ける姿勢や猫背の姿勢をとるような作業をしている人は、夕方に転倒やつまづく人が多くなります。
枕が合わないなど寝る姿勢に問題がある人は、朝起きて直ぐつまづく人が多くなります。

■首の骨がズレが招く症状
・頭痛
・めまい
・視力低下
・難聴
・立ちくらみ
・意識障害
・うつ病

首の周りには神経や血管など重要なものが入っているので、そこがズレることで全身の血流悪化につながり、また自律神経の乱れを招き体全体に悪影響を及ぼします。

■頸椎症性脊髄症(けいついしょうせいせきずいしょう)について
頸椎症性脊髄症(けいついしょうせいせきずいしょう)とは、首の神経が圧迫され続けることで劣化し、それにより全身の神経まで衰えてしまう病気です。

■頸椎症性脊髄症の症状
・何もないところでつまづき転ぶ
・ボタンがかけづらい
・靴下が履きにくい
・足がつっぱるように感じる
・トイレが近い
・熱さを感じない
・全身に強い痛みとしびれが走る

首の神経は内臓にもいっているため、頻尿や便秘として症状が現れることもあります。
さらには転倒や事故などをきっかけに重症化していくこともあります。
何もないところで頻繁につまづくときは、直ぐに病院を受診しましょう。
タイミングを逃すと手術をしてもよくならないこともあります。

■首のズレ改善体操
朝目が覚めたら両腕を胸の前でクロスし、かかとが浮かないように両ヒザを立てます。
そのままゆっくりと転がり、横向きになったら元に戻ります。
同じく逆方向にゆっくり転がり、元に戻ります。
左右合わせて10回転がります。
ポイントは枕の高さです。
横向きで寝たときに頭と腰までが一直線になる高さがベストです。
枕が低過ぎる場合は、タオルなどをかけて調整します。
この体操は枕の高さを合わせて行うことが大切です。

■体のズレ改善体操1
ベットから起き上がったら背筋を伸ばして立ち、その場で足踏みを10回行います。
身体にかかる重力を意識しながら足踏みを行うと、背骨が安定して身体の軸を整えることができます。

■体のズレ改善体操2
胸を張り、お腹をへこませ、顎を引いて立ちます。
ヒジを軽く曲げて脇を広げます。
床と平行になるように前後左右に8の字を描くように手を振ります。
さらにその場で足踏みも行います。

■体のズレ改善体操3
タオルを用意します。
正面でタオルの端を持ち、ゆっくり頭の上に上げて10秒間キープします。
腕を下ろします。
これを数回繰り返します。

体の後ろのお尻あたりでタオルを持ちます。
このままウエストまで持ち上げて10秒間キープします。
下ろします。
これを数回繰り返します。

■体のズレ改善体操4
背中で縦にタオルを持ちます。
頭と腰の位置でつかみ、タオルを上に引っぱり上げて10秒間キープします。
タオルを左右持ちかえて行います。