腰痛の予防改善トレーニング、腰痛のタイプ、若返り、ダイエット

前屈みで腰が痛む場合は椎間板型腰痛の可能性があります。
後ろ反りで腰が痛む場合は椎間関節型腰痛の可能性があります。
お尻の上を押すと腰が痛む場合は仙腸関節型腰痛の可能性があります。
十二指腸潰瘍で腰痛が起こることがあります。
尿路結石で腰痛が起こることがあります。

■「反り腰」「猫背」の姿勢チェック
壁にカカト・お尻・背中・頭をくっ付けて立ちます。
腰と壁の間が広い場合は「反り腰」の状態になり、骨盤が正しい位置より前に傾いているため腰痛になりやすくなります。
逆に壁と腰の間に手の平が入らない場合は「猫背」の状態になり、骨盤が正しい位置より後ろに傾いているため腰痛になりやすくなります。
理想的な姿勢は、カカト・お尻・背中・頭を壁に付けた時に、腰と壁の間に手の平が丁度1枚入る程度のスペースが空いている状態といわれています。

■腰痛のタイプ
・椎間板型腰痛   :前屈みで腰が痛む
・椎間関節型腰痛  :後ろ反りで腰が痛む
・仙腸関節型腰痛  :お尻の上を押すと腰が痛む

●椎間板型腰痛
椎間板(ついかんばん)とは、背骨を構成する椎骨(ついこつ)のつなぎ目にある軟骨のことをいいます。
椎間板は背骨にかかる衝撃を吸収する役割を果たしています。
前屈みで腰が痛む人は、椎間板型腰痛の可能性があります。

●椎間関節型腰痛
椎間関節(ついかんかんせつ)は背骨の後ろ側にある関節で、背骨の動きを制御しています。
後ろ反りで腰が痛む人は、椎間関節型腰痛の可能性があります。

●仙腸関節型腰痛
仙腸関節(せんちょうかんせつ)とは、骨盤を構成する仙骨(せんこつ)と腸骨(ちょうこつ)の関節です。
仙腸関節は姿勢の安定に重要な役割を果たしています。
お尻の上を押して腰が痛む人は、仙腸関節型腰痛の可能性があります。

■腰椎椎間板ヘルニア
椎間板は背骨を構成する椎骨の間にある繊維状の軟骨です。
椎間板は身体を曲げるときなどに骨が擦れ合わないように衝撃をやわらげてくれるクッションの役割を果たしています。
椎間板は赤ちゃんの頃は水分が豊富で弾力性に富んでいます。
しかし加齢と共に水分が失われて擦り減っていきます。
椎間板が変形して神経を圧迫すると、腰の痛みや足のしびれなどの症状を引き起こします。
腰に負担をかけ続けると腰椎椎間板ヘルニアの大きな原因になってしまいます。
正しい姿勢を保つことが腰椎椎間板ヘルニアの予防につながります。

■十二指腸潰瘍による腰痛
十二指腸は胃と小腸の間にあって背中側を通っています。
背中側が傷ついたりすると腰痛が起こることがあります。
十二指腸潰瘍による腰痛の特徴的な症状は、空腹時に起きる胃から腰にかけての痛みで、食事を摂ると痛みがやわらぎます。

■尿路結石(にょうろけっせき)による腰痛
尿路結石(にょうろけっせき)とは、尿の通り道に石の結晶が沈着した状態をいいます。
尿管は背中の方にあり、石が尿管を通る時に腰痛が起こります。
じっとしていられない程の差し込むような痛みが、背中から腰にかけて現れる特徴があります。

■腰痛を治すと痩せて若返る
腰痛を治すには正しい姿勢が大切になります。
そのためには姿勢を保つ筋肉のインナーマッスルが必要になります。
痩せるためには基礎代謝を上げる必要があります。
そのため筋肉があることが重要になります。
インナーマッスルを鍛えると基礎代謝がアップし、正しい姿勢を保つことができるだけではなく、スッキリした体型を得られやすくなります。
腰痛などの痛みがあると自律神経のバランスが崩れて血流が悪化します。
すると肌荒れやむくみをまねきやすくなります。

■腰痛の予防改善トレーニング
一般的な腹筋運動で鍛えられるのは主に股関節を曲げる大きな筋肉だけになります。
腰痛の予防改善のためには、正しい姿勢を保つためのインナーマッスルを鍛えることが必要になります。

●仰向けで行う腰痛の予防改善トレーニング
仰向けになり、ヒザを90度に曲げ、手を太ももの上に置きます。
息を吐きながら、背骨を一つ一つ曲げるようにゆっくり起き上がります。
1日10回を目安にして行います。
体を起こせない人は、上半身を起こした状態からゆっくり寝かせていく運動からはじめると良いです。

●イスに座って行う腰痛の予防改善トレーニング
イスに浅く腰掛け、ヒザを肩幅に広げます。
頭を動かさず骨盤だけをゆっくり前後に動かします。
腹筋に力を入れ骨盤の動きを意識して行います。
3〜5回を目安に行います。
片方の手を真っ直ぐ上に伸ばしたまま、上半身を真横に倒します。
このとき両方のお尻が動かないようにして腰の両側をしっかり伸ばすのがポイントです。
左右2〜3回を目安に行います。

●立って行う腰痛の予防改善トレーニング
背筋を伸ばして立ちます。
股関節から上を前に倒し、ヒザを曲げます。
手をヒザの上に置き、脚だけを伸ばしていきます。
余裕のある人は、ふくらはぎをつかんで同じ動きを行います。
ふくらはぎ.太もも・腰をしっかり伸ばす意識で行います。
2〜3回を目安に行います。

■腰痛の名医(2014年8月時点)
Dr.KAKUKO スポーツクリニック 院長 整形外科 東京渋谷区
中村 格子(なかむら かくこ)先生