不整脈について!

不整脈について。不整脈には単なるリズム乱れ型の不整脈と、激しい動機型の不整脈と、突然死型の不整脈があります。定期的な心電図などによる検診を受けて、不整脈から起こる病気に対処しましょう。

1日に心臓が脈を打つ回数は大人でおよそ10万回
一生に脈打つ回数はおよそ20億回

■不整脈のイメージ
・脈が乱れる
・脈が抜け落ちる
・すぐ元に戻る
・心電図で見つかる

■不整脈を見つける心電図
心臓は心臓の筋肉が鼓動を打つために発生する微弱な電気信号で動いているため、心電図では体の表面を流れる電流を測り波形として記録します。
電気は心臓の中心か広がり、身体全体へと伝わっていきます。
心電図では狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、不整脈、心臓肥大、心膜炎、冠動脈不全、高血圧症、動脈硬化症など心臓病の有無がないかなどを調べます。

■心臓は洞結節(どうけっせつ)からの電気信号で動いている
心臓は一定のリズムでポンプのように血液を送り出しています。
その司令塔となっているのが心臓の上の方にある洞結節(どうけっせつ)という部分です。
ここで発生した電気信号が心臓全体に伝わり筋肉が収縮し血液を送り出しています。
つまり洞結節は心臓のテンポを決める、言わば指揮者の役割を果たしていて、心臓の筋肉をリードし身体の状態に合わせて必要な血液を送り出します。
たとえば運動すると心拍数を上げたくさんの血液を身体に送り出しています。

■洞結節(どうけっせつ)の代わりに働く部分が原因で不整脈を起こす
心臓には、洞結節(どうけっせつ)が何らかの原因で機能しなくなったときにその代わりをしてくれる部分があります。
この部分は洞結節(どうけっせつ)が元に戻ると働きを止めますが、何かの原因で洞結節(どうけっせつ)と一緒に働いてしまうときがあります。
すると不整脈が起こり、ひどいときは危険な状態になってしまうこともあります。

■心室細動(しんしつさいどう)による不整脈
正常な心臓では電気がきれいに心臓全体に広がります。
そのとき血液の流れは心臓が規則正しく収縮するたびに正しく全身へと送り出されていきます。
しかしひどい不整脈が起きると、電気がめちゃくちゃに流れて心臓が細かくけいれんを起こします。
すると血液が全く心臓から出ていかなくなってしまいます。
こうなるとおよそ2〜3分で死に至ると言われています。
全身に血液を送り出す心室がけいれんを起こしてしまう、このような不整脈のことを心室細動(しんしつさいどう)といいます。
不整脈で亡くなる人のほとんどが、この心室細動で亡くなってしまいます。

■不整脈のタイプ
●単なるリズム乱れ型の不整脈
洞結節(どうけっせつ)の代わりの部分が一瞬働いて起こる

●激しい動機型の不整脈
洞結節(どうけっせつ)の代わりの部分がしばらく出っぱなしになり起こる

●突然死型の不整脈
心室細動が起こってしまい数分以内で危険な状態に

■心房細動(しんぼうさいどう)
正常な心臓だと、肺から心臓に血液が入ってくると心房を通って心室に入り、心室から全身へと運ばれていきます。
しかし心房細動により心房がけいれんを起こしてしまうと、肺から心房に血液が入ってきても心室にうまく流れていかず、よどみが出来てしまいます。
そしてこのよどみが原因で血液が固まってしまい血栓が出来、そのまま全身へ出てしまいます。
心房で出来る血栓は比較的大きく、大きなもので3cmにもなります。
脳硬塞の2〜3割がこの心臓で出来た血栓のために起きているとされています。

■不整脈が脳硬塞につながりやすい人
・65歳以上の人
・高血圧の人
・糖尿病の人
・重い心臓病の人

血栓を防ぐには、適度な水分補給をして血液の濃度を薄めることも予防の一つです

■不整脈のきっかけ
ストレス、過労、飲酒、コーヒー類

■不整脈対処法
●除細動器の埋め込み

●手術
カテーテル・アブレ-ション
カテーテルという細い管を血管から心臓の中に入れて不整脈の源を焼いてしまう方法

●薬(大部分の不整脈は薬で治療します)

■AED(自動体外式除細動器)について
AEDは、心臓の心室が小刻みに震え全身に血液を送ることができなくなる心室細動等の不整脈の状態を、心臓に電気ショックを与えることによって正常な状態に戻す器機です。
心室細動を正常な状態に戻す唯一の方法は除細動(心臓への電気ショック)です。
AEDは除細動が必要かを判断し、救命の手順を音声にて指示します。
AEDは除細動を含めた救命行為が簡単に出来るように作られています。