水の飲み方 水分補給の仕方 アクアポリン!

水の飲み方 水分補給の仕方 アクアポリン。水分補給は朝に先取りして飲んでおいたり、何回かに小分けにして飲むようにした方が良いです。高齢の人は1日に飲む水分量を自分で考えて水分補給していくことが大切

■水分と身体
私達が飲んだ水は腸で吸収されて血管に取り込まれ全身に行き渡ります。
血液中にはおよそ4リットルの水分が含まれ、これを腎臓がきれいにろ過しています。
腎臓は1日におよそ150リットルの水をろ過しています。
腎臓でろ過された水分はそのほとんどが血液に戻されくり返し利用されます。
このとき余分な水分は尿として排泄され身体の水分量は常に一定に保たれています。

■アクアポリン
2003年アメリカの科学者が人間の身体の細胞にアクアポリンという物質があることを発見しました。
アクアポリンとは水の穴という意味です。
アクアポリンは中心に穴があいていて、この穴を水の分子が1秒間に数十億個ものスピードで通り抜けます。
この水の穴が身体の中で水の通り道を作っているからこそ肌がみずみずしく潤ったり、物を食べるときちゃんと唾液が出てきてくれます。
アクアポリンは普段は細胞の中にいます。
しかし血液中の水分量が減ると尿管側の膜に移動していき膜を押し広げるようにして自分がそこに入っていきます。
そして尿の中の水分をいったん細胞の中に引き取り、そして血液へと通していきます。
アクアポリンの穴は水の分子がギリギリ通れる幅に出来ているので老廃物を通さず水分だけを通します。
そして血液中の水分が充分な状態になると細胞の中へと戻っていき穴は塞がり尿は尿、血液は血液と分かれます。

■口を刺激するとのどの渇きが癒される
飲むという行為は口を通して行うので、口に関する刺激(口のまわりの刺激・口の中での刺激)でのどの渇きを癒す効果があります。
実際に水を飲んだというふうに脳が判断してしまいます。
ただし身体の水分量は減っているので実際には水分補給が必要となります。

■のどが渇くメカニズム
汗をかくと血液中から水分が体の外へ出ていきます。
すると血液中の水分は少なくなり身体が危険であると脳が判断し水が飲みたいと思わせます。
これがのどが渇いたと感じる仕組みです。

■脱水状態を緩和しているアクアポリンの働き
呼吸や汗などで身体からは絶えず水分が失われて血液が脱水状態になっていきます。
このとき脳は特別なホルモンを分泌して腎臓に脱水状態を知らせます。
ここで腎臓の細胞にあるアクアポリンが、腎臓で作られている尿が流れてくる管に向かいその管の表面に次々と水だけを通す穴を取り付けます。
するとその穴を通じて尿の中からきれいな水だけが取り出され、水分が減った血管に注ぎ込まれていきます。
血液の水分量が正常なレベルに戻ると水の穴は回収され、アクアポリンはまた細胞の中に戻っていきます。
こうしたアクアポリンの働きのおかげで飲む水分量が足りていなくても脱水の状態がおさえられています。

■高齢の人は水分補給が大切
歳をとると腎臓は脳からの指令に反応しにくくなります。
さらにはアクアポリンの数も減ってしまいます。
そのため水分補給をしないと深刻な脱水状態に落ち入ってしまう危険性があります。
1日に飲む水分量を自分で考えて飲んでいくことが大切になります。
水分の量が減ると血液の粘性が上がり、動脈硬化・心筋梗塞・脳硬塞を起こしやすくなります。
体温調節も抑制をかけてしまい暑い環境での熱中症が起こったりもします。

■1日に失われる水分量(安静時)
尿:1400ml
皮膚・呼吸からの蒸発:900ml
便:200ml
計:2500ml

1日に取る水分量の目安:1.5リットル
夜間頻尿につながる場合もあるので飲み過ぎに注意

■水分補給は先取・小分けに飲む(水の飲み方)
水分補給は朝に先取りして飲んでおいたり、何回かに小分けにして飲むようにした方が良いです。
水分補給は基本的に水が良い。
ジュース類は糖分の取り過ぎに注意。
コーヒーなどのカフェインには利尿作用がある。
心臓に疾患があったり、腎臓に問題がある場合は飲み過ぎると“むくみ”が出たり心臓に負担がかかってハイに水が溜まったりすることもあります。
そういう場合は医師に相談して水分補給をしましょう。