甲状腺の異常!バセドウ病、橋本病、自己免疫疾患!

甲状腺の異常!バセドウ病、橋本病、自己免疫疾患。甲状腺ホルモンは新陳代謝を活発にし全身の細胞を正常に機能させています。自己免疫疾患は免疫が暴走し自分を攻撃してしまう病気で多くは原因不明です

■甲状腺(こうじょうせん)について
甲状腺(こうじょうせん)は、のどぼとけの下あたりにあり蝶が羽を広げたような形をしています。
およそ縦横4cm厚さ1cmほどの小さな臓器ですが、日本人の中で500万人ぐらいは甲状腺(こうじょうせん)に何らかの異常があると言われています。
甲状腺(こうじょうせん)の病気は、一般的に健康診断や人間ドックに検査項目がないため気付かないまま悩んでいる人が多いそうです。
しかも発見が遅れると命に関わる場合もあります。

■甲状腺ホルモン
甲状腺ホルモンは胎児を成熟させ、生まれた後には新陳代謝を活発にする働きがあります。
脳の脳下垂体(のうかすいたい)が甲状腺ホルモンの量を管理し、不足しそうになると甲状腺に命令を出します。
甲状腺ホルモンは全身の細胞を正常に機能させています。
その分泌量は、一生の間ほぼ一定というのが健康な状態です。
しかし何らかのきっかけで甲状腺ホルモンが過剰に出たり、足りなくなったりする人がいます。

■自己免疫疾患・バセドウ病
甲状腺ホルモンが過剰に出た状態になると自己免疫疾患という複雑な状態が起きてしまいます。
自己免疫疾患は免疫が暴走し自分を攻撃してしまう病気で、リウマチなども多く含まれ、多くは原因不明です。
免疫システムが暴走し甲状腺を攻撃し始めると、甲状腺は勘違いしたまま甲状腺ホルモンを大量に分泌するため全細胞が混乱し過剰に働いてしまいます。
その結果、汗が出てきたり、息切れをしたり、動悸がしたり、イライラしたりします。
この状態をバセドウ病といいます。
バセドウ病の症状は、他の病気でも出る症状のため診断が確定する前に間違えられることが多いそうです。
自己免疫疾患は女性が圧倒的に多く、バセドウ病患者の8割が女性と言われています。
甲状腺の病気全体では9割が女性となっています。

■バセドウ病の兆候
バセドウ病の兆候である眼球突出は全体の2割〜3割程度。 人によって全身のどこに症状が出るか変わります。
手足に症状が出たり心臓に症状が出たりと異なるので、症状が出たらバセドウ病というのは判断しずらいそうです。

■甲状腺の検査
・問診
・触診
・超音波検査
・採血

■橋本病(はしもとびょう)
橋本病(はしもとびょう)は、免疫システムの暴走により甲状腺が傷つくことで起こります。
脳の脳下垂体からの指令に甲状腺が反応しなくなるため、甲状腺ホルモンが不足してしまいます。
すると身体中の細胞が働かなくなり、全細胞の機能が低下してしまいます。

■甲状腺の病気の主な兆候
●バセドウ病

・動悸
・首のはれ
・手指のふるえ
・多汗

●橋本病
・倦怠感(けんたいかん)
・首のはれ
・体重増加
・冷え

バセドウ病は20代〜30代がピークで、橋本病は40代〜50代が多いですが、どの年代でも甲状腺の病気にかかる可能性があります。
現在では、原因が分かっていないので予防はできないそうです。
病の兆候が出てきたら甲状腺の異常も疑い、早めに検査を受けることが大切です。