副腎が原因の高血圧!原発性アルドステロン症!正しい血圧計の計り方

副腎が原因の高血圧!原発性アルドステロン症!薬を飲んでも血圧が130/185mmHg以上の人は原発性アルドステロン症による高血圧の可能性が!正しい血圧計の計り方、血圧計で2回計る、朝と夜計る、血圧計は上腕用のタイプが推奨

■通常の高血圧の基準(家庭血圧)
135/85mmHg以上

■高血圧の原因が腎臓にある場合
腎臓は血液をろ過して尿を作る臓器です。
その腎臓がダメージを受けてしまうと一部壊れてしまいます。
残った正常な部分で何とか血液をろ過するためにホルモンを分泌します。
そして全身の血管を締めつけるように働きます。 結果、血圧が上昇して高血圧になってしまいます。

■原発性アルドステロン症による高血圧の特徴
・突然血圧がアップする
 一般的に血圧は除々に高くなっていくものです
・減塩しても血圧が高いままで効果なし
・食事管理の効果なし
 脂肪や糖分を控えても血圧が高いままで下がらない
・運動の効果なし
 運動しても血圧が下がらない
・薬の効果は最初だけ
 降圧剤などの薬を飲んだ最初はいったん下がりますが、すぐに効かなくなってしまいます
・脳卒中の危険度が、普通の高血圧の人がなる場合の4.2倍にもなる

■原発性アルドステロン症による高血圧
原発性アルドステロン症による高血圧症状は、いっけん普通の高血圧と全く区別がつかないですが、よく調べてみるとある臓器が関係していることが分かってきました。
それが腎臓の上にある副腎(ふくじん)という臓器です。
副腎(ふくじん)は腎臓の上にあるだけで腎臓とはつながっていません。
副腎(ふくじん)は腎臓と同じくあるホルモンを分泌します。
それがアルドステロンというホルモンです。
アルドステロンとは人間が生きていく上で健康にとって非常に大事なホルモンです。
特に塩分に含まれるナトリウムを確保するという働きを担っています。
ナトリウムは生物にとって生きるのに欠かせない物質です。
生き物の全身の細胞に行き渡らせることで筋肉や心臓を動かすことが出来ます。
摂取したわずかなナトリウムが尿と一緒に出ていってしまわないように取りかえす働きをしています。
しかし何らかの原因でその副腎(ふくじん)に細胞が増えてせり上がってしまい、おできのようなものが出来てしまうことがあります。
しかしそのおできのほとんどが良性のためガンと違って転移はしないそうです。
そしてこの副腎(ふくじん)のおできが原因となってアルドステロンが大量発生してしまい高血圧が引き起こされてしまいます。
副腎(ふくじん)になぜおできが出来るのかはまだ分かっていないそうです。

■検査を受ける目安
・薬を飲まないで血圧が160/100mmHg以上
・薬を飲んでも血圧が130/185mmHg以上
・血中のカリウムが低い
 腎臓でナトリウムをどんどん吸収するときに、交換でカリウムをおしっこに出してしまいます。
 そのためカリウムが足りなくなってきます。

■血液検査で原発性アルドステロン症が分かる
原発性アルドステロン症による高血圧は、血液検査で分かるそうです。
血液検査の後、ホルモンの精密検査、CTの検査などを経て診断を確定します。

■腹腔鏡下副腎摘出手術(ふくくうきょうかふくじんてきしゅつしゅじゅつ)
お腹に1cm程の小さな穴を数カ所開け、おできのある副腎を取り除きます。
入院5日〜7日程度。
費用20万円程度。

■アルドステロンきっ抗薬
おできが両方副腎にあるときは両方を手術で摘出するというのはできないので、そういうときにアルドステロンの作用を抑える薬を使用します。

■正しい血圧計の計り方
血圧計で2回計る。
朝と夜計る。
血圧計は上腕用のタイプが推奨されています。
1回目は活動時の影響を受けやすく高めに出がちです。
2回目は1回目を計っている間安静にしているので低めに出やすくなります。
なにより大切なのは、血圧を記録し長期間の傾向を把握することになります。