大人のニキビ!正しい洗顔方法、アクネ菌、マラセチア毛包炎!

大人のニキビ!正しい洗顔方法、アクネ菌、マラセチア毛包炎!洗い方でトラブルが多い場合は、洗い過ぎなどに注意。悪化してしまったニキビはつぶさず早めに皮膚科医に相談。胃腸の調子を整えたり、生活習慣の改善が大人ニキビを解決の第一歩にもなります。

■ニキビとアクネ菌
ニキビはアクネ菌が原因になっています。
アクネ菌は誰の皮膚にも存在していて、ニキビが出来ていない人にも存在しています。
私達の毛穴の中には皮脂腺(ひしせん)という所があり、皮膚を守るために必要な脂である皮脂(ひし)を出しています。
実はこの皮脂こそがアクネ菌のエサになります。
ただし普段のアクネ菌は余分な皮脂を食べることで肌表面のバランスを正常に保つ役割を果たしています。
そのためアクネ菌は同じ顔の中でも皮脂が多く分泌される場所にいます。

■白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビ、黄色ニキビ
ニキビと言っても実は最初からアクネ菌が悪さをしているわけではありません。
毛穴は皮脂の分泌が過剰になったり、角質が厚くなると詰まってしまいます。
この毛穴が単に詰まった状態を白ニキビといいます。
さらに詰まった皮脂が酸化してしまったものを黒ニキビといいます。
ここまではまだアクネ菌は悪さをしていません。
しかし毛穴の中が密室になるとアクネ菌が増殖してしまいます。
そして皮脂を分解し刺激物を出すため皮膚が炎症を起こしてしまいます。
この状態を赤ニキビといい、アクネ菌の仕業になります。
さらに赤ニキビが進むと毛穴の壁が壊れて膿の出る黄色ニキビになってしまいます。

■マラセチア毛包炎(もうほうえん)とニキビ
マラセチア菌というカビが原因で起こる炎症をマラセチア毛包炎(もうほうえん)といいます。
皮脂分泌の多い毛穴だけでなく、汗をかきやすい高温多湿の場所に出来やすく、見た目もニキビそっくりです。
マラセチア毛包炎はニキビに似ていますが、少しかゆみがあるのが特徴です。
顔だけではなく胸や背中に出来やすいそうです。
普通のニキビの治療をしてもおかしい時、治りが悪い時はマラセチア毛包炎を疑ってみて医師に相談しましょう。

■思春期ニキビと大人ニキビの違い
思春期ニキビも大人ニキビも、毛穴に皮脂が詰まることでアクネ菌が増殖して炎症を起こしています。
●思春期ニキビ
・皮脂分泌の原因

 第二次性徴期に分泌されるホルモンの影響

・ニキビのできる場所
 顔など脂っぽい場所が中心

●大人ニキビ
・皮脂分泌の原因

ストレスや睡眠など生活習慣の乱れ
ホルモンバランスの乱れ
女性だと月経の前後の女性ホルモンの変動
月経前は身体の不調が多くなり皮膚の抵抗力が弱くなる

・ニキビのできる場所
頬やアゴの周りなど
脂っぽくない場所にも出来ます
乾燥している皮膚は新陳代謝がうまくいかず毛穴が詰まりやすくなります

■正しい洗顔のポイント
・洗顔で洗い残しは禁物です。

・髪の毛はしっかり上げて洗顔しましょう。

・拭き取りタイプのシートは擦ってしまいがちなので、やさしく押さえるように使いましょう。

・メイク落としは内側から外側へと同じ方向にやさしくなじませていくことがポイント。

・皮脂の多いTゾーンから泡を乗せて洗う。

・泡を振動させるようにやさしく洗います。

・すすぐ時は手で水をすくって顔にかけてあげるイメージで行います。

・あくまでこすらないように洗顔を心掛けるようにしましょう。

・通常の洗顔は水で行いましょう。
お湯やぬるま湯で洗うと良く落ちますが、必要な皮脂まで落ちて乾燥しやすくなってしまいます

・お風呂場では洗顔は最後に行う
お風呂ではシャンプーなどの流し残しが毛穴を詰まらせる原因になることもあります。

頬は元々皮脂の少ない場所ですが、泡立てやすいためゴシゴシ洗いがちです。
実はこの洗い過ぎが大人ニキビの原因の一つになります。
皮脂の分泌量は30代を過ぎると、10代〜20代のピーク時に比べて半分近くにまで減少しています。
そのため洗い過ぎると必要な皮脂まで落としてしまうことになります。
すると肌はもっと皮脂を出さなければと余分な皮脂を出してしまいます。

■ニキビ改善のために
現在の洗い方でトラブルが多い場合は、洗い過ぎないなどの改善を行ってみましょう。
痛みがあるニキビは冷やすと良いそうです。
ただ悪化してしまったニキビは自分でつぶさず早めに皮膚科医に相談しましょう。
また胃腸の調子を整えたり、生活習慣の改善に努めることで大人ニキビを解決する第一歩にもなります。