首の痛みを予防・改善!

首の痛みを予防・改善。首の痛みや手足のしびれ・痛みは首のトゲ(骨棘(こつきょく))からきていることがあります。首の筋肉を鍛えたり、正しい姿勢を心掛けるなどして首の痛みを予防・改善しましょう

人も含めほとんどのホニュウ類の首は7つの骨で出来ています。
首の寝違えなどは寝ている間の無理な姿勢から筋肉が炎症を起こして起こりますが、首の痛みの原因が骨に出来るトゲからきていることがあります

■骨棘(こつきょく)・首のトゲが出来るのはどうしてか
首の骨はふつう四角形の形をしていますが、この骨の縁がトゲのようにとがってしまうことがあります。
首は重い頭をしっかりと支えまがら自在に動きますが、これを可能にしているのが骨と骨の間にある椎間板(ついかんばん)です。
椎間板の中はゼリー状の物体が入っていますが、老化により徐々にその水分が抜けてしぼんでいきます。
するとすき間が出来てぐらついてしまいます。
しかしそのような状態をふせぐために骨が伸びてきてそのすき間を埋めようとします。
すると安定してグラつかなくなります。
このぐらつきをふせぐために伸びてくるのが首の骨に出来るトゲです。

■首の骨のトゲにより手足にしびれや痛みが起こる
脊髄から枝分かれしている神経がある近くの椎間板がしぼんでその近くの骨にトゲが出来ると、場合によってはその枝分かれしている神経に当たってしまうことがあります。
もしそこが手や足の感覚を伝える神経だと手足にしびれや激痛を起こします。
骨の前側に出来たトゲは、まわりに神経が少ないので痛みなどの症状が起こることは少ないです。

■首の骨のトゲが別の症状悪化を引き起こす
トゲが出来た椎間板の部分は不安定になったのでトゲが出来て安定しましたが、それにより首全体の動きとしては動ける範囲が減ってしまいます。
するとそれを補うために別の椎間板が大きく動くようになってしまいます。
すると大きく動くぶん脊髄が圧迫されてしまい様々な症状があらわれてくることがあります。

■治療方法
まずMRIで圧迫されている場所を検査します。
脊髄以外の神経の圧迫なら自然に治る場合が多いそうですが、脊髄が圧迫されていると治りにくく手術が必要な場合もあります。

■脊髄の圧迫を心配した方がよい場合
・手がしびれる
・指が伸ばしづらい
・足がもつれる
これらの症状がそろって出て来ると首の脊髄圧迫の可能性が高いです。

●10秒間で手の平をにぎったり開いたりを何回できるかを計る
15回〜20回はグレーゾーン
15回以下は脊髄圧迫の可能性あり

■猫背は首に負担がかかっている
首にかかる負担は姿勢によって変わります。
10度では普段の3倍。
20度では普段の5倍。
首を反らした姿勢をとると自分で感じる以上に重さがかかり大きな負担になります。
猫背の姿勢だと、本来あるべき首の位置は前にさがってしまいます。
それなのに猫背で上を向いていると首に負担がかかり脊髄圧迫の可能性が高くなります。

■首の痛み予防・改善方法
●仰向けに寝て首の筋肉を鍛える方法

バスタオル2枚を重ねて適度な高さに折って枕として使います
枕の高さはアゴが床と水平になるぐらいです
バスタオルを頭でおさえつけます
その際アゴは軽く引いた状態にします
ゆっくり呼吸を続けながら5秒間ほど力を入れます
力はおもいっきりを10としたら5ぐらいの半分ほどにします
これを何回かくり返します
1日10回程度からスタートして慣れてきたら数を増やします

●猫背や首・肩コリを改善する方法
仰向けに寝ます
バスタオル2枚を重ねて適度な高さに折って枕として使います
枕の高さはアゴが床と水平になるぐらいです
枕に寝た状態でアゴを軽く引いてその状態を5秒間保ちます
目安としては20回程度を1セットとして30回行います

●座った姿勢で首の筋肉を鍛える方法
イスに浅く腰掛け、胸をはってアゴを軽く引きます
その状態で両手を額(ひたい)にあて、この手に向かって頭を前方に押します
このとき首が動かないようにします
1回5秒間、力の目安は全力の半分
次に左側頭部を手で押して首が動かないように力を入れます
次に右側頭部を手で押して首が動かないように力を入れます
次に両手で頭の後ろに手を組んで首が動かないように後ろに力を入れます
前後左右で5秒間ずつ行います
最初は10回から行い慣れてきたら数を増やします

力は入れ過ぎないようにする。
安静時にも痛みやしびれがある人は行わないようにしましょう。