大腸に原因がある腰痛、大腸憩室炎による腰の痛み、原因不明の腰の痛み、原因不明の足の痛み

大腸憩室炎(だいちょうけいしつえん)は腸の壁の一部が膨らんで便などが詰まり炎症が起きる病気です。
腸腰筋が大腸と擦れることで大腸の炎症が腸腰筋へと波及し、大腸で起きている痛みを腰痛として感じてしまうことがあります。
痛みの原因が大腸にあるため原因不明の腰痛として起こることがあります。

■腰痛が起きている時の他の不調に要注意
腰痛患者さんの中には、時として命に関わる病気の人がいます。
痛いというだけではなく他の症状がある場合は何かあるかもしれないので注意が必要です。
夜間に起きる腰痛は単なる腰痛とは違い腰椎の腫瘍など危険な病気の可能性もあります。

■変形性腰椎症(へんけいせいようついしょう)について
変形性腰椎症(へんけいせいようついしょう)とは、主に加齢などが原因で椎間板や骨が変形して痛みが生じる病気です。
腰痛を引き起こす比較的ポピュラーな病気で、加齢に伴い誰にでも生じる可能性があります。

■腰痛の原因
・腰の神経の異常
・腰の骨の異常
・腫瘍や感染症
・甲状腺の異常
・その他

■大腸憩室炎(だいちょうけいしつえん)について
大腸憩室炎(だいちょうけいしつえん)とは、何らかの原因で腸の壁の一部が膨らんで飛び出してしまい、そこに便などが詰まって炎症が起きる病気です。
放置すると大腸に穴が開き、命に関わる危険もある恐ろしい病気です。

■大腸憩室炎が原因の腰痛
通常お腹の痛みを感じるのが大腸憩室炎の代表的な症状ですが、大腸憩室炎が起きた場所によっては腰痛として現れることがあります。
腰の右側を走る腸腰筋(ちょうようきん)と呼ばれる筋肉の上を通る大腸で発生すると、腸腰筋が大腸と擦れることで大腸の炎症が腸腰筋へと波及し、ほんらい大腸で起きている痛みを腰痛として感じてしまうことがあります。
痛みの原因が大腸にあるため、いくら腰を調べても異常がみつかりません。

■足根管症候群(そっこんかんしょうこうぐん)による足のしびれと痛み
足根管(そっこんかん)とは足の内側のくるぶしの下あたりにあるじん帯と骨に挟まれたトンネルのような部分のことで、その中を神経や血管などが通っています。
足根管が炎症・骨の変形・遺物の詰まりなどによりトンネルが狭くなり神経を圧迫してしびれや痛みが起こります。
足根管症候群(そっこんかんしょうこうぐん)は足の裏の前方の神経に異常が起こります。

■原因不明の病気の診断の名医(2019年7月時点)
東京医科歯科大学医学部附属病院
総合診療医学分野 教授
竹村 洋典(たけむら ようすけ)先生

総合診療科は内科・整形外科・神経内科など各診療科の垣根を越えて総合的に病気を診断していく診療科のことをいいます。
原因不明の病に悩まされてきた患者さんを1万人以上救ってきた名医です。