肥満予防!食欲コントロール・満腹中枢と摂食中枢・血糖値!

肥満予防!食欲コントロール・満腹中枢と摂食中枢・血糖値!食べ物は液体より固体で摂取し、よく噛んで食べる。買い物は空腹時を避け、買い物リストを作る。食事は1人分を小分けにする。第三者の視点で客観的に自己分析することも大切

■肥満と遺伝子
肥満の一つの要因として考えられているのが遺伝子です。
人類が誕生してから約500万年、その99%という長い間人類は飢餓と戦い続けてきました。
しかも氷河期の寒さに耐え、生き抜くためには脂肪を貯えることが最善の方法。
従って太っている方が生き残る確率が高く、太る遺伝子をたくさん持つ人ほど進化型の人間とも言えます。
ところが現代社会では高カロリーの食品が溢れ、運動不足になりがちです。
つまり太る遺伝子を持つ人ほど生活習慣病の危険にさらされています。

■満腹中枢(まんぷくちゅうすう)と摂食中枢(せっしょくちゅうすう)と肥満の関係
脳の視床下部というところには満腹中枢(まんぷくちゅうすう)と摂食中枢(せっしょくちゅうすう)が存在しています。
エネルギーが利用され血液中の血糖が低下すると、摂食中枢が刺激され空腹を感じます。
そして食べることでエネルギーの補充が完了すると血糖値が上昇しインスリンが分泌され、細胞にブドウ糖が取り込まれます。
ブドウ糖が燃焼されずに脂肪細胞に貯蓄されるとレプチンというホルモンが分泌され、満腹中枢を刺激し食事をストップさせます。
ただし血糖・インスリン・レプチンが血液中に増加するのは、食べ始めて20分〜30分後になります。
つまり早食いでは、これらが作用する前に食べ過ぎてしまう危険性があります。
しかも同じ食べ物でも食べ方によっては太りやすくなることもあります。

■食べ物は液体より固体で肥満予防
食べ物を液体で摂取するのと固体で摂取するのとでは、同じカロリーであっても満腹感が異なります。
液体で摂取されると体内に吸収されやすいため、血糖値が急上昇します。
そしてその血糖値を下げようとインスリンが大量に分泌されることで今度は急降下してしまいます。
液体の場合、血糖値の変動が急激なため、すぐに空腹感を感じます。
そのため余分に食べ物を食べて太る原因になりがちです。
固体で摂取すると血糖値の上がり方がゆっくりになり、しっかり満腹感を感じることができます。
また固体だと食物繊維が含まれることも多く、食物繊維をしっかり摂れば消化吸収にがかかるため血糖値の変動が緩やかになります。
しかも胃に物が残ることから満腹感が得られやすくなります。
食べ物はできるだけ液体より固体で摂取し、血糖値の急激な上昇を抑え肥満を予防しましょう。
ただ運動前など、すぐにエネルギーが必要な時は液体が適しています。

■肥満と咀嚼(そしゃく)の関係
よく噛んで食べる方が食事の時間が長くなり、また咀嚼(そしゃく)をするとヒスタミンという物質が分泌されます。
ヒスタミンには満腹中枢を刺激し食欲を抑制する働きがあります。
咀嚼(そしゃく)を必要とする食べ物には食物繊維を含む物が多くあります。
食物繊維は胃に入ると水分を吸収し膨張するので、少量で満腹感が得られやすくなります。

■食欲コントロール
●買い物は空腹時を避け、買い物リストを作る

空腹時に買い物に出かけると視覚や嗅覚が刺激され、必要の無いものまで購入しがちになります。
空腹時は避け、買い物リストを作り買い物に出かけると余計な物を購入しなくて済みます。
●好物は目につきにくいところに保存する
冷蔵庫の一番取りやすいところに好物を置くとついつい食べてしまうので、大好物はなるべく目につかないところに保存しておくと肥満予防につながります。
●食事は1人分を小分けにする
大食い早食いに拍車をかけるのが、食べた物が把握しずらい大皿盛りです。
1人1人小分けにすることで食べ過ぎ予防につながります。
また一口ごとに箸を置くよう心掛けると早食い防止につながります。

太っている人の特徴的な食事スタイルは早食い・まとめ食い・ながら食いと言われています。
内臓脂肪が溜まるといろいろな生活習慣病の原因になると言われています。
メタボ(予備軍を含む)の人は心筋梗塞や脳卒中になる確率が10倍以上になると言われています。
第三者の視点で客観的に自己分析することも大切です。
食べ物を日記などに記録しておくと後から冷静に見ることができ肥満予防につながります。