糖尿病・低血糖改善・治療のポイント!血糖コントロールが大切

■二型糖尿病について
二型糖尿病は遺伝的な素因の上に長年の生活習慣が影響して発症する病気で多くは40歳以降に発症しますが、高齢になって発症するのも多い病気です。
男性の発症のピークは50代くらいで、女性は60代くらいだといわれています。
家族内に糖尿病がある場合にはその素質を受け継いでいる可能性があるので、肥満に気をつけ、適度に運動をし、食事に気をつけるなおして糖尿病の発症を予防することが大切です。
高齢になると職場の検診などを受ける機会が減ってしまうので、遺伝的な素因が考えられる人は特に定期的な検診を受け、血糖値が上がっていないかチェックすることが大切です。

■血糖コントロール目標
一般成人で7.0%未満が基本となります。
この目標値により糖尿病の合併症を抑制します。
高齢者の場合は、年齢、認知症の有無、生活の自立度、使用している薬などによって7.0%〜8.5%の間で変わってきます。

■糖尿病の薬(飲み薬)
●インスリンの分泌促進する薬

痩せていてインスリンの分泌が低下をしているような人に使用
・スルホニル尿素薬
・DPP-4阻害薬
・速効型インスリン分泌促進薬

●インスリンの効きを良くする薬
肥満などによってインスリンが効きにくい状態になっている人に使用

●ブドウ糖の吸収を遅くする薬
・α-グルコシダーゼ阻害薬

●ブドウ糖を尿から排泄する薬

■糖尿病の薬(注射薬)
●インスリン製剤

インスリンの注射薬

●GLP-1受容体作動薬
インスリンの分泌を促進させます

■低血糖の主な症状
空腹感、脱力感、冷や汗、ふるえ、動悸
頭痛、吐き気、目のかすみ、集中力の低下
意識障害、けいれん

■低血糖が招くリスク
心筋梗塞・脳梗塞
認知機能低下
転倒・骨折

■低血糖によるふらつき
通常、低血糖であれば砂糖や菓子、ジュースなどを口にすれば改善するかどうか分かります。
ただしブドウ糖の吸収を遅くする薬を服用している場合は、ふらついたときに砂糖ではなくブドウ糖を口に入れたほうがよいです。
もしそれでふらつきが改善した場合は、薬による低血糖が考えられます。
この場合は主治医と相談し、低血糖を起こしやすいスルホニル尿素薬の減量か中止を検討したほうがよいです。

■生活習慣改善のポイント
糖尿病は長く付き合っていかなくてはならない病気なので、たまには外食をして好きなものを食べたりして気晴らしをすることがあってもよいそうです。
肥満していないときに買った衣服などを着られるように目標を決めるのも効果的です。

■糖尿病の合併症は早期発見・早期治療が大切
糖尿病の合併症である網膜症や腎症などは、初期には自覚症状が乏しい病気です。
検査をしないと分からないし、自覚症状が出てからでは治療が難しくなります。
早期発見・早期治療が大切になります。

■糖尿病でこむらがえりが起こる
糖尿病の合併症の神経障害があると、こむらがえりなどの症状が起こったりします。
進行させないためには血糖コントロールを良好に保っていくことが必要になります。
漢方薬の芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)に改善効果があります。
足が冷えると、こむらがえりが起こりやすいといわれているので就寝時に足を冷やさないことも大切です。