柔軟性を上げて若返り、肩甲骨周りのストレッチ、ハムストリングスのストレッチ、お尻のストレッチ

体の柔軟性が病気・ケガ・若さにまで関係していることが分かってきています。
体の柔らかさは筋肉を柔らかくしてケガを防ぐだけではなく、ホルモンの分泌、循環、呼吸、消化など全てを良くしてくれます。
上半身では肩甲骨周りの柔軟性が重要と考えられています。
肩甲骨は多くの筋肉とつながっていて様々な運動に重要な役割をになっています。
肩甲骨周りが柔軟になると姿勢が良くなり呼吸量も増えて代謝もアップし若返りにつながります。
血管の硬さと体の硬さは比例するため、体の柔軟性は大事になります。
体が硬くなると筋肉がこわばってしまい血流障害や神経障害につながり、全て老化につながっていき健康寿命を短くしてしまいます。
運動器系が能力低下していくと認知症にもなりやすくなっていき、健康寿命の大きな短縮の要因となります。

■肩甲骨周りのストレッチで若返り
●ストッキングで行う方法
ストッキングなどを両手で持ち、背中に回すことを10回程度繰り返します。

●タオルなどで行う方法
タオルを胸の前で両手で持ち、両手を離さずに頭をくぐらせ背中に持っていきます。
つらい場合はタオルを長めに持ちましょう。
背中を洗うようにタオルを上下に10回引きます。
左右をかえて10回行います。
前側に戻します。
力を入れないでタオルを引っ張る力にまかせて肩甲骨を自由に動かし可動域を広げていきます。

●何も使わずストレッチ方法
胸の前で手のひらを合わせ、ゆっくり腕を上げていきます。
左右のヒジをつけてさらに上げ、手首が目の高さより上に来たらヒジをつけたまま手を開きます。
1日5回程度行います。

■ハムストリングス(太ももの裏)が硬くなると腰痛の原因になる
ハムストリングスが硬くなるなる状態をタイトハムといい、腰の負担が増えて腰痛を引き起こすと考えられています。
ハムストリングスとは太ももの裏側で骨盤の下からヒザ裏までつないでいる筋肉をいいます。
太ももの裏側のハムストリングスの柔軟性を改善することが腰痛の予防改善につながると考えられています。
タイトハムになると骨盤が動こうとするのを妨げてしまい、腰だけで動いてしまうようになります。
日常生活の1つ1つの動作の積み重ねが疲労の蓄積を生んで腰痛につながっていってしまいます。

太ももの裏が柔らかいと体を前に傾けると骨盤の動きに合わせて伸びるため楽に曲げられます。
しかし太ももの裏が硬くなるタイトハムの状態になると体を前に傾けても筋肉が十分に伸びず、骨盤の動きを妨げてしまいます。
それでも前にかがもうとすると骨盤が動かない分、直接腰に負担がかかり痛みを引き起こしてしまいます。

■姿勢の悪さが太ももの裏側のハムストリングスが硬くなる原因
浅く座って背もたれに寄りかかる姿勢がハムストリングスが硬くなる原因と考えられています。
この姿勢でいると太ももの裏の筋肉はほとんど使われないためどんどん硬くなっていきます。
おへそが引っ込んで骨盤が後ろに傾いている姿勢を日常生活で多く続けているとハムストリングスが段々硬くなってしまいます。

■ハムストリングスの硬さチェック
前屈をしたときに手が床からこぶし2つ分(15cm)以上離れている人はハムストリングスが硬くなっているため腰痛を引き起こす可能性が高いといえます。

■腰痛予防改善ストレッチ
イスに浅めに座ります。
足を肩幅と同じくらいに広げます。
両手で足首を後ろからつかみます。
その状態のまま頭を下げて胸と太ももをつけます。
お尻をゆっくりと上げてヒザを伸ばしていきます。
このとき胸と太ももがなるべく離れないようにします。
決して無理せずヒザは伸びきらなくてもよいです。
1日2回、10秒間ずつ行います

■お尻の柔軟性と若返り
お尻の柔軟性が良くなると体の柔軟性が全体に出てきて体が若返る効果が期待できます。
お尻の筋肉が硬くなると様々な病気につながると考えられています。
座っている時間が長いとお尻の筋肉が圧迫され血の流れが滞ります。
その状態が長く続くと徐々のお尻の筋肉が柔軟性を失って凝り固まってしまいます。
また加齢による筋力低下や運動不足が重なると、硬くなったお尻の筋肉がやせ細ってしまい歩くのも困難になることもあります。

お尻の筋肉が鍛えられると立ち上がるとき歩行時のふらつき防止や転倒予防につながります。
さらには姿勢も良くなるために若返って見えるようになります。
また尿漏れの予防改善にもつながります。

■お尻のストレッチ
片手をかけられるイスを用意します。
両足を肩幅か、やや広めに開きます。
足先をなるべく外側に向けます。
イスにつかまった手とは反対側の手を腰に当てます。
そのままゆっくりしゃがんで、ゆっくり立ち上がります。
背中はなるべく垂直にし、できる深さまでしゃがみます。
1日5回程度行います。