肩こり解消法、肩甲骨の歪み・五十肩・肥満・スマホ症候群・TCHが原因の肩こり

■肩こりについて
筋肉を使い続けると、細胞に必要な酸素や栄養素が足りなくなり筋肉の酸欠状態になります。
酸欠になると血液の循環が悪くなり、本来は排出される老廃物なども筋肉に溜まってしまいます。
これが肩こりや肩の痛みを引き起こします。
頭の重さは約4〜6kgあり、ボーリングの球を乗せて生活しているようなものになります。
重い頭を支えているため肩がこりやすくなります。
しかも頭を少しでも傾けると肩や首にかかる負担は3倍以上にもなり、さらに肩こりを引き起こしやすくなります。
読書や台所仕事などの日常生活の何気ない動作が肩こりの原因となります。

■肩こりの原因
・筋肉の酷使
・筋肉のバランスの崩れ
・肩甲骨の変形

■肩甲骨(けんこうこつ)の歪みが肩こりの原因
肩こりを引き起こす筋肉の多くは、肩甲骨(けんこうこつ)についています。
そのため肩甲骨が歪んで動きが悪くなると肩こりの症状が起こります。
肩こりを引き起こす肩甲骨の歪みには3つのタイプがあります。
とびらタイプ、おじぎタイプ、ハの字タイプの3つの肩甲骨の歪みのタイプがあります。

●肩甲骨の歪みの原因
・カバンを片方ばかりで持つ
・足を組む姿勢
・寝る姿勢

肩こり解消のためには違う方の肩で持つことが大切です。

■とびらタイプの肩甲骨の歪みが肩こりの原因
とびらタイプとは、肩甲骨の外側が前方に歪んでしまうことで肩こりを引き起こしているタイプをいいます。
とびらタイプは肩こりの原因で一番多いタイプです。
スマホ、ゲーム、パソコンなどを長時間使用している人は、とびらタイプの肩こりタイプになりやすいです。
猫背気味で肩こりを感じている人は要注意です。
とびらタイプの人が特にこりやすいのが、首や首の付け根周辺になります。

■とびらタイプの肩こりチェック法
両ヒジを合わせ腕を上に上げます。
ヒジを離さずに上げて、アゴの高さより上に上がるかをチェックします。
上がらない人は、肩甲骨の外側が前方に歪んでいることが肩こりの原因になっている可能性があります。

■とびらタイプの肩こり解消ストレッチ
左右のヒジを直角に曲げ上下させます。
肩と体のラインを真っ直ぐに保つことがポイントです。
1セット5回を朝昼晩行います。

■おじぎタイプの肩甲骨の歪みが肩こりの原因
おじぎタイプとは、肩甲骨の高さが崩れて片方が前に傾いてしまうことで肩こりを引き起こしているタイプをいいます。
背中が凝りやすい人はおじぎタイプの可能性があります。
また左右のどちらかだけ肩がこりやすい人も、おじぎタイプの可能性があります。

■おじぎタイプの肩こりチェック法
左右それぞれ片足立ちをしてみます。
一方だけバランスがとれない人は、肩甲骨の高さが崩れて片方が前に傾いてしまうことが肩こりの原因になっている可能性があります。

■おじぎタイプの肩こり解消ストレッチ
タオルを肩幅に開いて持ちます。
上半身を左右にゆっくりひねります。
胸とタオルは平行にしたまま動かします。
さらに腕を上げ上半身を左右に曲げます。
1セット左右3回ずつを朝昼晩行います。

■ハの字タイプの肩甲骨の歪みが肩こりの原因
ハの字タイプとは、肩甲骨の下側が外に開くことで肩こりを引き起こしているタイプをいいます。
ハの字タイプは、五十肩や四十肩の症状を持つ人に多く、肩関節自体に問題がある人が多いです。

●五十肩について
五十肩は骨と筋肉の結合部に傷が付き炎症を起こす病気をいいます。
特徴は突然肩が上がらなくなったり肩が痛むことです。
原因は生活習慣の変化といわれています。
パソコン・スマホ・ゲームなどで肩の筋肉が長時間緊張することが原因として考えられます。

■ハの字タイプの肩こり解消ストレッチ
姿勢を良くして股関節から少し体を前に倒します。
この姿勢で腕を片方だけブラブラ振ります。
今度は両腕を真っ直ぐ後ろに引く事を意識しながら前後にブラブラさせます。
後ろに振るときに腕を開かないようにするのがポイントです。
1セット10回を朝晩行います。

■肥満が肩こりの原因
太ってお腹が出ている人は、前に重心がかかるため体を起こそうと背中が反り気味になります。
そのためバランスを保とうとして、無意識に肩が前を向きがちになってしまいます。
肩こり解消のためには、肥満を改善して筋肉をつけることで、背骨のまわりの筋肉が強化されることで肩こりもよくなってきます。

■スマホ症候群による肩こり
スマホ症候群とは、スマートフォンを長時間利用することによって引き起こされる様々な症状をいいます。
スマホを使っていると前傾姿勢になりがちですが、重い頭を長時間支え続けることで肩こりの原因になります。

■TCH肩こりの原因
ふだん口を閉じている時、上下の歯は触れ合っていません。
食事のときや会話のときに一瞬触れるだけです。
歯と歯が触れる時間は1日20分以下といわれています。
しかしパソコンや携帯電話に常に集中していると、長時間にわたって歯が触れ合ってしまいます。
これがTCHになります。
歯が触れ続けることで肩の筋肉も疲労し、肩こりが起こりやすくなります。
TCHを放置すると肩こりがひどくなるだけではなく、顎関節症(がくかんせつしょう)や歯周病を悪化させることもあります。

■内臓の病気が肩こりの原因
・狭心症
・胆石症
・肝炎
・腎臓病
・膵臓疾患
・肺癌

放散痛(ほうさんつう)として肩こりの症状として起こることがあります。
狭心症では、左側の肩などに放散痛(ほうさんつう)として肩こりが現れます。
胆石症では、右肩に放散痛(ほうさんつう)として肩こりが現れます。