心拍数が110くらいの運動と軽い筋トレで心臓を強くする、心筋梗塞の早期発見ポイント

心臓は軽い負荷をかけてあげることで機能を良くする効果が期待できます。
さらに筋トレも行うと心臓を強くする効果アップが期待できます。
運動をして脈が落ち着くと日常動作が楽になる効果も期待できます。
運動をした方が心臓病の再発が減り、別の病気も出づらくなります。
心拍数が110で運動を行うことがポイントで、踏み台昇降、階段の上り下り、少し早歩きのウォーキングなど様々な運動で心臓を強くする効果が期待できます。

■心筋梗塞
心臓は周りを血管に取り囲まれていて、この血管により心臓自身に血液や栄養を送っています。
しかし血栓などにより詰まってしまうと酸素や栄養が行き届かなくなり心臓の細胞が死滅していきます。
これが心筋梗塞です。
心筋の細胞が死んでしまうと拍動もしなくなります。
一度死んでしまった心臓の細胞は再生しないため、息切れなど重い後遺症が残ることもあります。

■心筋梗塞の早期発見のポイント
・胸の痛み
・胸の圧迫感
・突然の息苦しさ・冷や汗・気持ち悪さ

少しでも早く病院へ行き治療をすることで心臓のダメージを減らすことができます。

■酸素が少ないとミトコンドリアが効率よく長く動き続けるモードになる
心臓の細胞にはたくさんのミトコンドリアがいて、酸素を消費してエネルギーを生み出します。
つまり心臓はミトコンドリアの作るエネルギーで動いています。

酸素が足りないと心臓は動けず危険な状態になってしまいます。
そのため酸素が少ないとミトコンドリアはエネルギーの産生を活性化しようとし、少ない酸素でもエネルギーを生み出そうとします。
つまりミトコンドリアが少ない酸素でも効率よく長く動き続けるモードになります。

事前に酸欠を経験していると心筋梗塞のダメージが少なくて済む場合があります。

酸欠状態になった心臓は少ない酸素でも生き延びようとするモードに変身します。
そして心筋梗塞などから心臓を守ろうとするプレコンディショニング現象が起こります。

心筋梗塞の前に狭心症の発作、胸の痛みがあった人の方がその後の治りが良いと考えられていました。
実際に詳しく調べてみると、事前に胸の痛みがなかった患者さんに比べて、痛みがあった患者さんの方が入院中に亡くなる確率が半分ほどに抑えられているという研究報告があります。

酸欠状態になった心臓は一時的にミトコンドリアがパワーアップしたり、血管が増えたりして生き延びる力が上昇することが分かってきています。

ただし心臓を守る効果は一時的なもので、数日で消えると考えられています。
そのため胸の痛みがあったからといって安心してはいけません。
胸の痛みは心臓に問題が起きている大事なサインでもあります。
胸の痛みがあったときはすぐに病院を受診しましょう。

■心臓に軽い負荷をかけて心臓を強くする
負荷をかけることは心臓の動きを早くさせ、心臓がたくさんのエネルギーを必要とします。
そのため酸素を余計にたくさん必要とします。
普通のミトコンドリアの能力では足りなくなり、スーパーミトコンドリアにパワーアップします。
全身を含むミトコンドリアの能力の改善や心臓の機能が安定し、心保護機能が高まると考えられています。
軽い負荷で酸素が足りないと感じると心臓は変わります。

ただ歩くのではなく、坂道や筋トレなど負荷が強いほどスーパーミトコンドリアにパワーアップしやすくなります。

■心拍数が110くらいの運動で心臓を強くする
目安は心拍数が110くらいの運動になります。
心臓病予防の運動指導でも心拍数が110程度の運動が強さの目安になっています。
呼吸が辛くてしょうがないというペースではなく、笑顔で隣の人と会話がができるくらいのペースになります。
心拍数110の目安は、息が苦しくなる直前くらいの運動の強さになります。

■踏み台昇降で心臓を強くする
心拍数が110くらいで踏み台昇降をすることで心臓を強くする効果が期待できます。
またさらに軽い筋トレなど少し強い刺激を織り交ぜると効果が上がりやすくなるとされています。

心臓に疾患を持っている人は心臓病が悪化することもあるので、医師の指示に従いましょう。
また足腰に痛みがある人は悪化させる危険があるので注意しましょう。
運動をして強い動悸・息切れ・胸の痛みなどが出た場合は速やかに中止して一度病院を受診しましょう。

■有酸素運動で心臓を強くする
心拍数が110くらいの有酸素運動を、1日30分、週3回程度行うと良いとされています。

■少し早歩きでで心臓を強くする
ウォーキングなどでは、心拍数が110くらいで少し早歩きで歩くと良いそうです。
ゆるい坂道などを加えると効果がアップします。

■軽い筋トレプラスで心臓を強くする効果アップ
●壁立て伏せ
壁に手をついて、ゆっくりと腕立て伏せを行います。
1日10回程度くらいから行いましょう。